パイロットによるコックピット内の話

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三菱重工 航空宇宙事業本部のホームページにパイロットの話というものが掲載されています。普通の人では全く未知の世界のコクピットの中での話等、興味深い話が沢山掲載されていますので、ご紹介したいと思います。

音速への入り口とされる高度40000フィート速度0.95マッハ付近は遷音速域と言われ、機体の一部分ではすでに音速を超える部分も出てきています。この時、飛行機によっては不安定な動きをする場合があるので、パイロットには特別な操舵が必要となります。飛行機は通常、加速をすれば機首が上がり、減速をすれば機首が下がってき、これを縦の静安定が有ると言うそうです。

F-4という飛行機では音速以下もしくは音速以上では同じ特性がありますが、遷音速域で加速をすれば機首が下がろうとして、減速をすれば機首が上がろうとし、縦の静安定が逆転します。同じ力で操縦桿を引いていると、パイロットの入力と飛行機の機首上げ特性で飛行機に突然、予想もしていない大きなGが掛かってきます。

G制限ぎりぎりで運動しているような場合はこれだけで飛行機が壊れてしまうそうです。ですので超音速状態での敵との空中戦に入った際には、自分の速度に注意をしながら操縦をし、敵の攻撃にも注意をしなくてはいけないといいます。

戦闘機の場合、最大パワーは2種類あり、1つはエンジンの最大回転数を得られる位置で、民間機などでは離陸の時などに使われます。戦闘機乗りは、BUSTER、技術屋さんは、MIL(ミリタリー)位置と呼びます。

戦闘機のエンジンにはさらにその上があり、エンジンの回転数はそのままで、エンジン排気口にさらに燃料を流し込みます。これにより、燃料流量は2倍・推力が1.5倍ほどになります。これをGATE、またはMAXと言います。スロットルをこの位置にすると、エンジンの排気口には、大量の燃料が再投入され、エンジンノズルが段階的に開き、アフターバーナーが正常に着火したことを知らせます。

これにより、飛行機は燃料流量計が読み取れない速さで増加していきます。突然高度計が激しく回り始めて、エアーデーターコンピューターが計算が追いつかないと警報を出します。これが超音速への第1歩となり、益々加速を続けます。この時に後ろを振り返ると、自分が引いてきた飛行機雲が空に白い1本の線としてくっきりと見えます。機体近傍に目を向けると、自分の横に衝撃波が立っているのが観察でき、音より速く飛んでいることもあり、コックピット内もちょっと静かな気がするといいます。

1.2マッハ付近では飛行機はとても安定し、まるで氷の上を滑っている様なスムーズな感じがするといいます。振動も騒音も無く対象物が無いので、速度感も無くただ青い空が広がるります。1.5マッハ付近から、機体を守るために各種リミッターが作動し始め、操縦桿やペダルが重くなり、エンジン回転数が変化する等、機体全体の特性が著しく変化していきます。

1.8マッハ付近になると、機体がきしみはじめ、機体の色々な場所から短い金属音が出始めます。燃料流量は、F-15等では80000lbsPPHとなり、消防車で水を撒く程の燃料を燃やしているといいます。

さらに加速していくと金属の焼ける臭いがしてきます。その頃には、すでに音速の2倍以上で飛んでいます。特別な戦闘機を除き速度限界は2.2マッハ、時速2600キロメートル位になり、名古屋-東京間を約8分で通過します。これ以上に加速するとアルミ合金が熱によって強度を失い機体が融けてしまうといいます。

この他にもさらに興味深い話が沢山掲載されていますので、コクピットの中での出来事がとてもわかりやすく、そして詳しく掲載されています。飛行機、パイロットに興味がある人はもちろん、興味がない人でもとても未知なる世界を知る事が出来るとても楽しめる内容になっていますので、目を通してみては如何でしょうか。

引用元記事(三菱重工 航空宇宙事業本部):

加速開始から、約3分飛行機は「BINGO」と叫びます。「燃料がありましぇーん!」と言っているのです。
そこで、スロットルをアフターバーナーレンジから通常レンジへ引き戻します。しかし、飛行機はこれを無視するかのように超音速飛行を続けます。エンジン回転数もスロットルをIDLEにしているにもかかわらず最大回転数を維持しています。燃料計はみるみる下がっていきます。
「このままでは飛行場まで帰れなくなる!なんとかしなくてはー」

引用元URL:
三菱重工 航空宇宙事業本部|パイロットの話 「コックピットから その1」

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